手紙やメールで本文を書いた後に「追伸」または「P.S.」を書くことってありませんか。親しい友人や家族に手紙やメールを書く時は何も気にせず、追伸を書いていると思いますが、ビジネスにおいて「追伸」は使って良いのかどうか迷ったことがあるという人もいるかもしれません。
そこで、ここでは追伸の意味や書き方はもちろん、追伸を使う時のマナーについて詳しく解説していきたいと思います。追伸ってとっても便利な言葉ですけど、使い方を間違えると大変です!是非、これを機に一緒に学んでおきましょう。
メールや手紙における「追伸」にはいったいどんな意味があるのでしょうか。
追伸はP.S.と書く時もありますが、これは英語のpostscriptの頭文字を略したものです。手紙やメールを最後まで書き終えた後に「あ、これを書くの忘れてた!」という時がありますよね。そんな時に「追伸」を使って書き忘れていた内容を付け加えます。
この他にも
- 追加したくなるくらいあなたとお話がしたい
- 「寒いですが、風など引かれぬよう気を付けて下さいね」など相手への気遣い
などの意味があります。
そんな追伸ですが、P.S.って表記したり、p.s.、PS、psなど書く人によって書き方がバラバラです。そして、どれが正解かというとどれも正解なんですよ。また、追伸の内容が1つではなく複数になった場合、追伸、追追伸と「追」の字を重ねたり、追伸1、追伸2と分かりやすくします。
さらに英語表記の場合は、PS、PPS、PPPSと重ねることができるんですよ。追伸が2つ以上になる時の追伸の使い方として覚えておくと良いでしょう。
【メール】追伸の書き方
メールで追伸を記入する時、本文を書き終えた後に追伸、PS,追などを使います。
例)
本文
追伸(追、PS、P.S.、ps、p.s.)
追加する事柄
追伸が複数ある場合は、さらに下に足していくようにしましょう。また、追伸は名前の後に書くのか、先に書くのか、順番は決まっていません。どちらでも良いです。
メールで追伸を使う時ってどんな時?
追伸はとても便利な言葉ですが、基本的にメールで追伸を使うのはおすすめではありません。
なぜなら、手紙は手書きで書きますよね。その時に書き直すのが大変だから使われている言葉であって、メールは簡単に書き直すことができます。
ですので、メールで追伸を使う時は比較的仲が良い人や家族など目上の人や重要な人以外で使った方が良いでしょう。
追伸を使う時のマナーを伝授!
では、どういう時に「追伸」を使って良いのか説明していきたいと思います。
追伸を使ってはいけない時がある!その場面とは?
追伸をメールや手紙で使ってはいけない時とは以下の時です。
結婚式などのお祝い
結婚式のスピーチでも「度々」など重ね言葉を使ってはいけないというルールがありますよね。お祝いの手紙の場合、追伸が同じような意味合いになります。なぜなら、追伸とは本文と重ねて文を書くので、再婚が連想されてしまうからだそうです。
感謝やお詫びの気持ちを文章で表す時
当たり前ですけど「追伸 この間は、○○してくれて本当にありがとうございました。」と書かれていたら気分が悪くないですか。感謝の気持ちや謝罪の気持ちは一番伝えたい事柄なので、本文の一番最初に書くべき言葉ですよね。相手に誠意をもって伝えるべき言葉は本文の最初に必ず書くようにしましょう。
災害や病気でお見舞いの手紙を書く時
お見舞いやお悔みの手紙などで追伸を使ってしまうと「不幸が繰り返される」というイメージにつながってしまうことから、追伸を使うのはNGと言われています。お見舞いなどの手紙を書く時は短く最小限にとどめておくようにしましょう。
他にも「追伸」を使ってはいけない場面がありますので、十分気を付けておいて下さいね。
ビジネスマナーにおける追伸とは
①ビジネスで追伸を使うのはマナーとしてNG?
ビジネス上、メールで連絡を取り合うことは非常に多いと思います。この時、追伸を使いたいところなのですが、できればビジネスにおいて追伸は避けた方が良いと言われています。その理由として
- メールは簡単に手直しができる(手紙はできない)
- ついでに伝えておこうという意図が見える
- 追伸があることで本文の内容が見えなくなってしまう
と言われています。
多少手間にはなってしまいますが、最初から書き直すか、本文の内容を修正するようにして下さい。
②ビジネス上で「追伸」を使って良い時とは?
①でもお話したようにビジネス上で追伸を使うのは基本的にはNGです。しかし、例外もあります。それは、相手に対して気遣いをする場面の時です。例えば、本文の内容がイベントや会議の案内だった場合、駐車場の場所やバスの時刻表などを参考資料として追伸に添付するといった内容です。
その他にも相手の健康を気遣うようなメールやお食事に誘ったりするような時に追伸を使うのはOKとされています。
追伸を書く時のポイント&例文
ビジネスメールで追伸を使う場合、短く簡潔に書くことがモットーです。どんなに長くても2~3行程度で納めるようにしましょう。また、目上の人や実際に顔を合わせたことがない人に使うのはNGとされています。
【例文】
- 当日、車でお越しの場合は、近隣の××コインパーキングが一番近いのでご利用下さいませ。
- 〇〇会議の件ですが、参考資料を添付しておきますので、どうぞ活用して下さい。
- 〇〇駅の近くに美味しい料理屋を見つけたので、是非今度一緒に行きましょう。
- 日中と夜の寒暖差が激しいですが、体調など崩されぬようお気を付けください。
- 最近、仕事で帰りが遅いみたいですがどうぞ無理なさらないようにして下さいね。
目上の人には追伸はNG
追伸は基本的にはビジネスメールでもNGです。ということは、目上の人とのメールもできるだけ避けた方が良いでしょう。追伸と書くことで、どうしても「手間がかかるから追伸って書いている」や「本文に挿入することができない」という見合いが失礼に当たってしまうからです。どうしても追伸を使いたい時は相手との距離間などを考えた上で使いましょう。
追伸に対する返信の仕方とは?
相手からもらったメールに「追伸」が入っている場合、こちらも追伸で返したくなりがちですが、本文に追伸の返信を書き加えてOKです。また、追伸はあくまでも付け加えなので追伸に対して絶対に返信をしなければならないというわけではありません。
追伸の内容が重くないものや気遣い程度のものであれば、敢えて返信をしない場合もあります。
【追伸は便利な言葉だけど、使い分けをしっかりしよう!
以上、追伸の意味や使い方、ビジネスメールでのマナーにおいてお話してきましたが、いかがだったでしょうか。今まで何も考えずに「追伸」を使ってきたという人も多いと思いますが、本当の意味を理解することができたでしょうか。
追伸には、付け加えるという意味の他に相手への気遣いや気軽なお誘いなどの意味合いがあります。また、追加したくなるくらいあなたとお話したいという意味もあるので、仲良くなりたいと思っている人に対して使うのはとても有効です。
ただし、追伸は目上の人やビジネスメールで使う野は基本的にNGと言われています。しっかり使い分けをすることで失礼のないようメールを作成していきましょう。これからはやたらむやみに「追伸」を書くのは避けましょうね。