聖水(キヨミ)センセイ




聖水さんには、お話を聞くと同時に、教えてみたいという「お花でお絵かき」を実践していただきました。

何もないパレットへ、一輪ずつ、お花が添えられていく様子は、まさに白いキャンバスに絵の具を落としていくかのよう。

次は、どの色=お花にしようと考えながら、段々とカタチになっていく。
一輪でもキレイなお花が、組み合わさって完成した作品は、やっぱり素敵で可愛らしいものでした。

子どもたちも、きっと喜んでくれる気がします。

—キッカケを始めたわけ

私はお花の仕事を14年ほどやってきました。

 

これまでは、お客さんのイメージをお聞きして「ご希望通り、それ以上を目指してお作りする。」「受け取ったひとの心をきらきらさせる。」ということを大切にしてきました。

憧れだったウェディングブーケも数えきれないほど作り、飾り付けも沢山させていただきました。

昨年、独立をして日々試行錯誤する中で、これから先、私はどんなことがしたいだろう?と模索していました。

そして、「教える」ということを考え始めたのですが、教えた経験が少なかった為、踏み出せないでいました。

そんな時にキッカケ創立者の上村さんにお声掛けいただいて、コンセプトに胸が熱くなりました。

上村さんは私のお花の仕事の初期の頃からの知人で、これまでも印象的なお仕事ばかりを与えてくださった方です。

 

思い返すと、大学の就職活動の際に受けた自己分析・適職診断で、上位3位の中にお花の仕事と保育士さんが入っていました。

こどもが好き、と言うのはどういうわけか少し照れがありますが、好きなんです。

何かを「教える」というよりは「伝えたい」 かもしれないです。

これから出逢うお子さんの、何かのキッカケになれたら嬉しいなぁ〜と思います。

そして、キッカケをつくれる私になるキッカケをいただけた気持ちです。



—キッカケではどんなことを子どもたちへ教えたいですか?

お花は色鉛筆。絵の具。

考えてみれば、むかしむかし、いちばん始めに絵の具が出来た頃の材料は、色がついた土などの鉱物や植物の汁です。

 

画用紙にお絵かきするように、

《お花でお絵かき》してもらい、

お花の名前を教えたり、植物の魅力を伝えたいです。

 

なかなか見る機会の少ない、野菜のお花を使った講座や、簡単なラッピングの講座も開講します。

《自分で包んでプレゼントする》というワクワクを知ってもらいたいです。

—それを通じて、子ども達あるいは保護者に伝えたいことは何でしょう?

こどもたちに植物の魅力を伝えたいです。

「きれいだね〜!」「かわいいね〜!」「不思議だね〜〜!」と、心が動くことを一緒に楽しみたいです。

一緒に美の発見をしたいです。

 

植物は本当に色々な色合い、形、触り心地。

しっとりしていたり、硬かったり、ふわふわしていたり。香りがしたり。

こんなにも感性を刺激してくれる自然を、こどもたちに触れさせること。

それって素敵だなぁ〜と保護者の方にも感じてていただけたらうれしいです。

 

自分でお花を選んだり配置、構成していくことは、決断の連続です。

これは自分の中の判断基準を作っていくことにつながると考えています。

情報に溢れた世界で、自分の中にしっかりとした、選び取る力を身につけることは、本当に大切だと思います。

そういった力は、植物に触れることでも育てることができると信じています。

 

また、植物の素敵なところを探すことは、きっと、誰かの素敵なところを見つけることにつながる。

強くもあり、か弱い存在でもある植物に触れることは、自然を敬ったり大切にする心を育てることにつながる。

そんな風に考えています。

 

そしてもうひとつ。

日本のものづくりが世界で認められているのは、繊細な感覚があるからこそだと思います。

 

子どもの頃から何かを観察したり夢中になって創作する時間が、大人になっても、何かを目にした時に、「これとこれが似合うなぁ!」「これで何か作れそうだな」と考えることができるようなると思います。

 

何かに魅力されたり、心が動いた時に表現したくなる気持ちや、創作の意欲を発揮することは、日本のものづくりの発展だけでなく、生きていくうえで さまざまな困難に遭遇したときに乗り越えるためのよりどころ・癒し・感情の解放になりますし、毎日を豊かにしていく工夫ができるようになるでしょう☆

お花に触れることは教科で言うと「美術」か「生物」でしょうか。

学校では、授業時間の短縮の流れで、美術の授業が削減されてきていて、それを嘆いている方々が沢山います。

 

文部科学省のホームページでは、教育課程部会での《音楽科、図画工作科、美術科、芸術科関係における主な意見の総論》として、下記のように掲載しています。

「芸術系教科は心の豊かさや感性を高める、情操を豊かにするなどの点で重要である。これ以上授業時間を削減することはあってはならない。」

 

「生きる力を育むことには2つの意味があると考える。一つは、お金を稼ぎ生きていくための技術や能力を身に付けることである。もう一つは、人生を一人の人間として生きていくために必要な力を身に付けるということである。音楽や美術は、この生きていく力の側面をもつ。」

 

「表現方法の多様化ということからすると、音楽、絵画、造形などは言葉以上に国際的に共通した言語である。子どもたちの情操を豊かにする意味や国際的な万国共通の言語という観点から、芸術教科の充実をお願いしたい。」

 

このような意見に私もとても共感します。

 

作品づくりに没頭して自分の世界を追求する授業が減っている分、そういった時間を学校以外で作ることができたら嬉しいです。